アイスランド55km ハイキング  2日目

トレイル2日目 HrafntinnuskerからAlftavatn(約13 km)

雪山と川を越え、崖をくだって、ひたすら歩く

吹雪の一夜が明け、5:30ごろに荷物を持って小屋に移動。子どもたちを待機させて、雪の中夫とテントを解体して、小屋に戻ってから畳む。

昨日、子供たちにしっかり朝ごはんを食べさせなかったことで途中からエネルギー不足にさせてしまったと反省し、今朝はオートミールをモリモリ食べさせて、青汁も飲ませた。小屋の中に残されたりんごとバナナをありがたく頂戴。弟はトレイル始めてからあまり食欲がなくなり大好物のクッキーやお菓子とかも食べてくれなかったんだけど、ここで見つけたりんごは喜んで食べてくれました。

昨日はここまで見えていた。
本日の視界はこんな感じで、どんより。。。

天候は回復しておらず、どのタイミングで出発すべきか悩みながらも準備を着々とこなしていきました。

なんとか出発したけど、前が見えない。夫のGPSと昨日付けられた足跡を頼りに進むとなんとか雪に埋まっているポールをちょいちょいみ見つけ、進路を確認。いきなりクレパスが出現した時には不安マックス。しかも登りだし、雪は吹きつけるしでいつ弟が「抱っこして」って言うかヒヤヒヤしたけど、タフに頑張りました。

小屋で会ったこの道をとってきた登山客が言う通り、最初の4キロはずっと雪。たまに山を降る時にだけすこし道が見え始めできた。かなり傾斜が激しかったので、登りは土で助かりました。雪と土砂の割合が少しずつ変化してきたあたりでラスボツ感満載の聳え立つ山。かなり急な登り。正直きついどころの話ではなく、途中でバナナ補給するも、立ってるのも精一杯。子供たち、ここまで弱音吐かずに本当によく頑張ってると我が子ながら感心しました。

なんとか登り切り、雪抜けた感じがしました。平坦な道が続く。これならいけると思っていたら、今度は先ほどよりもかなりずっしりとしたみぞれ雪が降り始め、ガツガツと前から吹きつけてきて顔が痛い。顔を覆い、帽子をかぶり、なんとか進む。とにかく悲惨。細い道だったので子供たちと手もつなげず、それぞれ大人の後ろを歩かせて少しでも顔にかかる雪を制限しました。

2日目は下りメインだと聞いてたのに、登っては下り、登っては下りの繰り返し。しかも雪上、吹雪の中。3つ先のポールがなんとか見える曇り。ポールも見当たらないと思ってたら雪に埋まってたり、突如クレパスが現れたりで、正直もう不安に疲れが半端ない。その後もなんとか谷を抜けて、川を越えて、なんとか雪エリア抜けた気がする。

この日は吹雪に加え、最初の4Kmはひたすら雪の中を進むことがわかっていたので、防寒・防雪対策を徹底的にする必要がありました。次男は昨日よりも一枚多く着せて、子どもたちの靴下が滲みない様にビニール袋も履かせた。雪の中ではこのおかげで足首まで守られて助かったが、最終的に想定外の吹雪には敵わず。。。雪と雨が混ざった様なみぞれが全身にまとわりつき、風で溶けて、雪エリア後半では全身を伝って靴の中の足もびしょびしょになってしまいました。

雪エリアを抜けたら、崖下りと川渡り

びしょびしょになったけど、かなり標高も下がり雪も無くなったので、あとは雨と風さえ防げればなんとかなる!そう思えて心底安心しました。一瞬の晴れ間の隙に、休憩!ここからの景色が最高。湖と湖畔の今夜泊まるエリアの目印となる小屋が見えてきた!!

崖の様な道を一気に降り切り、あと川沿いに進み、最後に川を渡る。この度最初の「靴を脱いで渡る川」に到着しました。

まず夫がリックを置いて戻る。次に弟を向こう岸に連れていき、兄は「ハイキングは自分で歩くことだよね」って自分で決断して川を越えていきました。

川の水は氷河が溶けた水なので、それはそれは冷たくて、川底の石がゴツゴツと足裏に突き刺さります。一度ならなんとか気合いで渡れましたが、3往復した夫はヒィヒィ言ってました。笑

だけど少々疲れ気味だった子供たちにも、いい気分転換になり、足も血行がよくなったため温かくなったのでみんな元気が復活しました!

あとはひたすら本日のゴール目指して進むだけ。ここまできたら2人ともスイスイ。

途中なんどか川をひょいひょい渡りながら残りの3キロ位まで到着しました。

が、ここにきて昨日は弱音一つ吐かなかった兄が途中から元気をなくしていきました。ひたすら続くただの平坦な道に飽きちゃったんだろうな・・・。

小屋に何か売ってるかな?おいしいものあったら買う?今は何食べたい!?と気分をあげながら、なんとか無事に到着!

二人とも本当に頑張ったからなんでも買ってあげたい気分になり、普段だったら絶対に買わないであろう定価の4倍もする至って普通のクッキーを買ってしまった。

キャンプサイトの設備にテンション上がる

今夜のキャンプサイトは最高!トイレもシャワーも綺麗。水も流れる。トイレットペーパーも流せることに感動しつつ、テントや夕飯を準備。

日本から持参した貴重なお吸い物と、パスタ。お湯をかけるだけのマッシュポテト。塩分取ってないから味付けは濃いめを意識しました。思い返すと、炭水化物まみれだな。。。笑

問題発生

ただここで無事に雪山を越えた私に問題発生。子供たちのエネルギー切れを2度と起こさせないように、吹雪の中でも数分おきにお菓子をあげ続けたり、靴に石が入っただ、帽子の位置が変だ、ズボンがずれただとか、何かしらあり、手袋を取っては外気にさらされた私の手荒れが勃発。右手人差し指と中指、左手中指と薬指が全滅してしまい、みるみる炎症がひどくなり、何かを握るとパックリ裂けるほどに。(1週間ほどでまた完治してくれたので、この件は別途まとめようかなと思っています)

キャンプ地情報

  • キャンプ場: Alftavatn
  • 設備:宿泊小屋、キッチン、受付小屋、水洗トイレ、シャワー、
  • 費用:5000Krn

この日は太陽が出ることはなく寒かったとはいえ、雪も雨もない状況がひたすら平穏に思えた。こうして2日目が無事に終了。